この紋章は拳法の構成を象徴したものである。
心,身,気,力,技術,法道は,その構成要素であって,これらが織りまざって拳法ができているのである。
拳法は心と身に胎る。故に心は純誠に,身は健全なるを要す。
拳法は気と力に発動す。故に気は旺盛に,力は強靭なるを要す。
技は攻防をつくり,術は勝敗を決す。故に技は形動を正し,術は変化に妙なるを要す。
法は技術を治め,道は人を育む。故に法は理に生れ,道は自然に合するを要す。
これを拳法の八要という。八要をかね修めるところ拳法も,人も,ともに完成の域に到達する。
(故澤山宗海著『日本拳法』毎日新聞社刊より)